NVDA日本語チームからNVDA2018.3jpのリリース

NVDA日本語版の翻訳・開発を手がけるNVDA日本語チームより NVDA 2018.3jp のリリースがありましたのでご紹介します。

なお、私たち NVDA ヘルプデスクは、本バージョンも含めたサポートを行います。詳細は こちらのサポート案内より

2018.3jp の変更点
NVDA 日本語チームは NVDA 本家版 2018.3 に対して以下の作業を行いました。

•Windows XP/Vista 日本語環境でメッセージが表示されない #106
•JTalk 音声の振幅正規化の再検討 #87
•大文字のピッチ変更率のデフォルト値 #98
•NVDA の使用状況統計収集に関するメッセージ #92
•点字 roleLabel の追加 #97
•点字ディスプレイ自動接続のブレイルメモ対応 #95
•espeak NG のコンパイル #93

NVDA2018.3jp・本家版NVDA2018.3共通の主要なアップデート内容
このリリースのハイライトは、点字ディスプレイの自動検出、Windows 10 絵文字パネルなどへの対応、多くのバグ修正です。
新機能
• Mozilla Firefox および Google Chrome と適切に作成された Web ページの組み合わせで、スペルミスの報告を行うようになりました。 (#8280)
• Google Chrome において、Webページの中で挿入や削除のマークアップを報告するようになりました。 (#8558)
• 点字ディスプレイ BrailleNote のドライバーを使用しているときに BrailleNote QT および Apex BT のスクロールホイールが利用できるようになりました。 (#5992, #5993)
• バックグラウンド処理で自動的に点字ディスプレイを検出できるようになりました。 (#1271)
○ ALVA, Baum/HumanWare/APH/Orbit, Eurobraille, Handy Tech, Hims, SuperBraille および HumanWare BrailleNote と Brailliant BI/B ディスプレイに現在は対応しています。
○ NVDA設定ダイアログの「点字ディスプレイ」選択ダイアログで「自動」を選ぶことでこの機能を利用できます。
○ 詳細はユーザーガイドを参照してください。
○ Windows 10 の最近のリリースで導入されたさまざまな文字入力への対応。具体的には、絵文字パネル (Fall Creators Update)、ディクテーション (Fall Creators Update)、ハードウェアキーボード入力の予測候補 (April 2018 Update)、クラウドクリップボードの貼り付け (October 2018 Update)です。 (#7273)
○ ARIA によるブロッククォート (role blockquote) が Mozilla Firefox 63 で利用できるようになりました。 (#8577)
変更点
§ NVDA設定ダイアログの「一般」カテゴリーで利用可能な言語のリストが言語の名前の順に並ぶようになりました。従来は ISO 639 コードの順番に並んでいました。 (#7284)
§ Freedom Scientific の点字ディスプレイにおいて Alt+Shift+Tab および Windows+Tab のデフォルトジェスチャーを割り当てるようになりました。 (#7387)
§ NVDA 起動時に1回だけ、更新の確認で NV Access に情報を送ってもよいかどうかを質問するようになりました。 (#8217)
なお、NVDA日本語版ではNVDA日本語チームへの情報送信の確認画面が表示されます。
§ 更新の確認において、利用統計情報を送ることを了承した場合に、NVDA は現在の音声エンジンと点字ディスプレイの種類を送るようになりました。これは今後のドライバー開発の方針を決めるために使われます。 (#8217)
§ liblouis 点訳エンジンを 3.6.0 に更新しました。 (#8365)
バグ修正
□ Google Chrome のブラウズモードにおいて、コントロールのアクセシブルラベル(aria-label)を報告するようになりました。 (#4773)
□ ブラウズモードで点字表示コンテクストを切り替えたときに点字ディスプレイでカーソル追跡の表示が止まる不具合を修正しました。 (#7741)
□ キーボード配列の切替における冗長な報告を控えるようになりました。(#7383, #8419)
□ メモ帳やプレインテキストを編集するコントロールにおいて、ドキュメントの大きさが65535文字を超える場合に、マウスの追跡が不正確になっていた問題を修正しました。 (#8397)
□ Windows 10 およびモダン UI アプリのダイアログをより適切に認識できるようになりました。 (#8405)
□ Windows 10 October 2018 Update および Server 2019 およびそれ以降において、アプリのフリーズや大量のイベントが発生した場合に、システムフォーカスを追従できなくなっていた問題を修正しました。 (#7345, #8535)
□ ステータスバーの報告やクリップボードへのコピーにおいて、内容がなかった場合の報告が行われるようになりました。 (#7789)
□ コントロールが「一部チェック」から「チェックなし」に変更されたときに音声で報告されなかった問題を修正しました。 (#6946)
□ NVDA 設定ダイアログ「一般」の言語のリストにおいて「ミャンマー語」が Windows 7 で正しく表示されるようになりました。 (#8544)
□ Microsoft Edge において、読み取りビューが利用可能な場合や、ページ読み込みのプログレスなどを報告するようになりました。 (#8423)
□ Web コンテンツでリストの中の移動において、aria-label などのラベルがある場合に報告するようになりました。 (#7652)
□ 点字ディスプレイの入力ジェスチャーへのコマンドの割り当てにおいて、特定の点字ディスプレイに割り当てたコマンドが常に表示されるようになりました。従来は、現在アクティブな点字ディスプレイに割り当てられたコマンドだけが表示されていました。 (#8108)
□ Media Player Classic の64ビット版に対応しました。 (#6066)
□ Microsoft Word で UI Automation が有効の場合の点字ディスプレイ対応などの改善:
• 複数行エディットフィールドの場合と同様に、ドキュメントの開始位置に移動する場合の点字ディスプレイの表示範囲が変更されました。具体的には、ドキュメントの最初の文字が点字ディスプレイの開始位置に表示されるようになりました。 (#8406)
• Wordドキュメントにフォーカスを移動した場合の、音声および点字ディスプレイの両方についての冗長な報告を控えるようになりました。 (#8407)
• Wordドキュメントのリストにおいて、点字ディスプレイのタッチカーソルに関する処理を修正しました。 (#7971)
• Wordドキュメントの箇条書き挿入において、音声および点字ディスプレイのビュレットや番号に関する報告を修正しました。 (#7970)
• Windows 10 バージョン 1803 以降の「ワールドワイド言語サポートで • Unicode UTF-8 を使用」が有効の場合に、アドオンのインストールで不具合が起こらないようになりました。 (#8599)

NVDAメニューの「設定(S)」のキーボード操作について

NVDAメニューの「設定(S)」のキーボード操作について

今回は、より効率的な操作が可能になった
「設定(S)」のキーボード操作をご紹介します。

■「設定(S)」の概要
「NVDA2018.2.jp」から通常の設定メニューが、
「設定(S)」にカテゴリとしてまとめられました。
また今まで別々だった「音声エンジン」と「音声設定」が
音声カテゴリにまとめられました。

NVDAメニューから「設定(P)」でEnterキーを押し、
続いて「設定(S)」でEnterキーを押して開くと
11のカテゴリーがリストとして並んでいます。
そしてそのカテゴリーリストの1番上の
「一般カテゴリー」にフォーカスされています。
従来の設定はこのカテゴリーリストに並んでいます。
カテゴリーリストで上下矢印キーを押すと
異なるカテゴリーに移動し選択することができます。
選択したカテゴリーの中の個々の設定項目をを移動するにはTabキーを押します。
カテゴリーリストを移動した状態ですでにフォーカスされていますので、
そのカテゴリーを開くためにEnterキーを押す必要はありません。
Enterキーを押すとそのカテゴリーでの「OK」ボタンを押したことになり、
NVDAメニューが閉じます。

各カテゴリーには、個々の設定項目と「OK」「キャンセル」「適用」の各ボタンがあります。
また、「設定(S)」のどこにいてもCtrl+Tabを押すと次のカテゴリーに移動できます。
Ctrl+Shift+Tabを押すと逆向きにカテゴリーを移動できます。

旧バージョンでは例えば「一般設定」と「キーボード設定」を行う場合、
NVDAメニューを開きなおす必要がありましたが
「NVDA2018.2.jp」から「設定(S)」で通常の設定を行う場合はその必要はなくなり、
「設定(S)」を開いたまま、異なるカテゴリーの設定ができるようになりました。

また冒頭で書きましたが、
「音声エンジン」と「音声設定」も「音声カテゴリー」にまとめられています。
以下、「音声カテゴリー」の設定を「■実際の設定例 その1」で、
異なる複数のカテゴリーを設定する場合を
「■実際の設定例 その2」でご紹介します。

■実際の設定例その1
  ―音声カテゴリの設定例―
それでは実際に「音声カテゴリー」で音声エンジンと音声を選択し、
速さ、高さを設定してみましょう。
(実際に選べる音声エンジンは環境によって異なります。)

≪〈これから行う設定内容〉
 1.音声エンジンを「J-Talk」から「Windows OneCore 音声」に変更する。
 2.音声を「Microsoft Haruka」に変更する。
 3.「速さ」を70に変更する。。
 4.高さを60に変更する。

〈設定手順〉
1)NVDA+Nを押してNVDAメニューを開きます。
2)下矢印キーを押して設定(P)でEnterキーを押し、設定(P)を開きます。
3)1番上の設定(S)にフォーカスがありますのでそのままEnterキーを押します。
NVDAは「NVDA:一般(通常の設定)ダイアログ カテゴリー(C)リスト一般1の11」などと読み上げ、
カテゴリーが11のリストになっていること、一つ目の「一般カテゴリー」ーにフォーカスしていることが分かります。
4)下矢印キーを押し「音声カテゴリー」に移動します。
5)Tabキーを押し「音声カテゴリー」の中の最初の項目に移動します。
現在使用している音声エンジンの名前を読み上げます。
NVDAは「音声エンジン(S)グループ 
・・・J-Talk」などと読み上げます。
6)さらにTabキーを押して「変更する」ボタンまで移動しSpaceキーを押します。
7(音声エンジンの選択ダイアログが開きます。
上下矢印キーを押すと変更できる音声エンジンを読み上げます。
ここでは 「Windows OneCore 音声」 まで
上下矢印キーで移動し選択します。
8)Tabキーを何度か押して「OK」ボタンまで移動しSpaceキーを押します。
音声選択ダイアログが閉じてフォーカスは「音声カテゴリー」の最初の項目に移動しています。
変更した音声エンジンの名前を読み上げます。
ここでは「Windows OneCore 音声」 と読み上げます。
9)Tabキーを押して「音声」まで移動します。
10)下矢印キーで「Microsoft Haruka」まで移動し音声を「Microsoft Haruka」に変更します。
11)さらにTabキーを押して「速さ」まで移動します。
12)上下矢印キーで速さを70に変更します。
13)さらにTabキーを押して「高さ」まで移動します。
14)上下矢印キーで「高さ」を60に変更します。
15)Tabキーを押して「OK」ボタンまで移動しEnterキーを押します。

これで音声エンジンを「Windows OneCore 音声」に
音声を「Microsoft Haruka」に「速さ」を70に、「高さ」を60に変更することができました。

■実際の設定例 その2
  ―異なる複数のカテゴリーを設定する例―

≪〈これから行う設定内容〉
1.「一般カテゴリー」で終了オプションを表示しない設定をする。
2.「書式とドキュメント情報カテゴリー」でリンクとリストを通知しない設定をする

〈操作のヒント〉
カテゴリーリストの1番目は「一般カテゴリー」です。
カテゴリーリストの10番目は「書式とドキュメント情報カテゴリー」です。

「設定(S)」のどこにいてもCtrl+Tabの操作で次のカテゴリーへ移動できます。
カテゴリーリストにいる場合は上下の矢印キーでも他のカテゴリーに移動できます。
ですが上下矢印キーでカテゴリーリストを一巡することはできません。

「書式とドキュメント情報カテゴリー」は4つのグループに分かれています。
4つのグループは「フォント」、「ドキュメント情報」、「テーブル情報」、「要素」の順に並んでいます。

〈設定手順〉
1)NVDA+Nを押してNVDAメニューを開きます。
2)下矢印キーを押して「設定(P)」でEnterキーを押し、「設定(P)」を開きます。
3)1番上の「設定(S)」にフォーカスがありますのでそのままEnterキーを押します。
NVDAは「NVDA:一般(通常の設定)ダイアログ カテゴリー(C)リスト一般1の11」などと読み上げ、
カテゴリーが11のリストになっていること、一つ目の「一般カテゴリー」ーにフォーカスしていることが分かります。
4)Tabキーを押して「一般カテゴリー」の中の「NVDA終了時に終了オプションを表示」まで移動します。
5)チェックボックスでのチェックの有無で設定できます。
Spaceキーを押してチェックを外します。
NVDAは「チェックなし」と読み上げます。
6)Ctrl+Shift+Tabキーを2回押して
「書式とドキュメント情報カテゴリー」へ移動します。
7)Tabキーを押して「書式とドキュメント情報カテゴリー」の中の
「要素グループ」の中の「リンク」まで移動します。
(操作に慣れたら、Shift+Tabの操作の方が近いです。)
8)Spaceキーを押して「リンク」のチェックを外します。
9)Tabキーを押して「リスト」に移動します。
10)Spaceキーを押して「リスト」のチェックを外します。
11)Tabキーを押して「OK」ボタンまで移動し、Enterキーを押します。
NVDAメニューが閉じます。

これで終了時に終了オプションが表示されなくなりました。
他のスクリーンリーダーと頻繁に切り替えてご使用になる場合などに便利です。
また、ウェブページを読む場合などに
「何々リンク」、「リスト何々項目」「リストの外」などの読み上げがなくなります。
慣れているウェブページを読む場合は
リンクやリストなどの報告が煩わしく聞こえる場合があります。
リンクやリストの報告がなくても
「一文字ナビゲーション」の「K」や「L」などの操作で
リンクやリストの位置を知ることができます。

適宜設定してお使いください。

Skypeバージョン8正式移行とバージョン7サービス終了について

7月17日、Skypeのバージョン7が9月1日をもって完全にサービス終了することが発表されました。
Skypeバージョン8は今年初めから移行がスタートしており、NVDAヘルプデスクでは関連記事も掲載してまいりましたが、まだ移行を完了していない方々も多いようですので、改めてバージョン8の操作方法についてご案内いたします。

キーボード操作において、操作方法の一部が変わっている事で、戸惑う方も多いかも知れませんが、慣れてしまうと特に大きな問題なく使えます。

主要なホットキー

Ctrl+N 新しいチャットの開始 表示直後はチャットの送信相手の検索フィールドにいますので、リストから相手を選ぶ時はTabを2回押してから下矢印で選択しEnterでチャットを開始できます。

Alt+1 最近のチャットに移動します。(従来のAlt+2と同等)

Ctrl+I 通知パネルを開きます。 Escapeで閉じます。

Ctrl+,(コントロールプラスコンマ) ツールのメニューが開きます。

Alt+2連絡先の表示(従来のAlt+1と同等)
Tab、Shift+Tabで「連絡先を検索ボタン」、「すべて」、「Skype」、「現在アクティブ」の中から、探したい所でスペースで選択し」Tabで再度「連絡先を検索」と読まれたら、下矢印キーで相手を探しEnterで相手を選択します。
閉じる時はEscapeを押します。

Ctrl+Shift+P 音声通話の開始(従来のAlt+PageUp、Ctrl+QまたはEnterで発信の場合のEnterの操作)

Ctrl+Shift+K ビデオ通話の開始

Ctrl+E 通話の終了(従来のAlt+PageDownの操作)

Ctrl+F 連絡先とメッセージを検索

Ctrl+P 会話のプロフィール表示

Ctrl+G グループの作成

Ctrl+M ミュートの切り替え

着信時の操作

着信時には「音声のみで応答」、「ビデオで応答」、「拒否のボタン」が表示されますので、Tabキーで希望するボタンを選び、エンターを押します。

画面や音声の共有の仕方

1. 通話中にTabキーで「画面を共有」を選び、エンターキーを押し、Tabキーで「画面共有セッションに音声を含めるトグルボタン」でスペースキーを押して音声も共有するかを選びます。
2. Tabキーで「画面を共有」または「画面とサウンドを共有」ボタンを選びエンターキーを押します。
3. 共有を終了する時は、「共有を停止」ボタンでエンターキーを押します。
※サウンドのみの共有は無くなっています。

その他、NVDA使用時のブラウズモードで操作可能な1文字ショートカット

E、Shift+E 検索やチャットの入力フィールドに移動します。(表示されている場合のみ)
B、Shift+B ボタン要素を順番に辿れます。Shiftと組み合わせると逆順に辿ります。

Windows10 ストアアプリ版

Ctrl+N 新しいチャットの開始 表示直後はチャットの送信相手の検索フィールドにいますので、リストから相手を選ぶ時はTabを1回押してから下矢印で選択しEnterでチャットを開始できます。

Alt+1 最近のチャットに移動します。(従来のAlt+2と同等)

Ctrl+I 通知パネルを開きます。 Escapeで閉じます。

Alt+2連絡先の表示(従来のAlt+1と同等)
Shift+Tab1回で連絡先一覧、更にもう1回で連絡先の検索フィールドにフォーカスが合います。

Ctrl+Shift+P 音声通話の開始(従来のCtrl+QまたはEnterで発進の場合のEnterの操作)

Ctrl+Shift+K ビデオ通話の開始

Ctrl+E 通話の終了(従来のAlt+PageDownの操作)

Ctrl+F 連絡先とメッセージを検索

Ctrl+P 会話のプロフィール表示

Ctrl+M ミュートの切り替え

画面や音声の共有の仕方

通話中にTabキーで「その他のオプション」を選び、エンターキーを押し、上下矢印で「画面を共有」「画面とサウンドを共有」のどちらかを選ぶ。

着信時の操作

尚、Windows10 ストアアプリ版では、Skypeを起動していな時は退席中となり、着信すると通知として表示されます。
音声着信時はWindows+Vで通知に移動し、Tabキーで「オーディオボタン」を見つけ、エンターキーを押すと通話開始可能です。
「ビデオボタン」は映像付きでやり取りする必要がある場合に使用します。

主要なホットキーは下記より抜粋していますので、詳細については下記を参考にしてみてください。
Microsoft公式サポート
support.skype.com/ja/faq/FA12025/hotsutokiwoshi-yong-surufang-fa-ni-skype-detoka

 

ウェブ上のPDFを直接開いて読み上げる場合のTIPS

ウェブからダウンロードしたPDFを Adobe Acrobat Reader DC で開くと、ある程度整った形で文章を順番に読み上げます。しかし、ウェブブラウザで直接開いて、ブラウザの内蔵ビューアで開くと読み上げる順番がおかしくなり意味がわからない場合があります。

これはタグ付きPDFの設定状況で変化します。参考→ タグ付きPDFとはどんなもの | アンテナハウス PDF資料室

タグ付きPDFであればスクリーンリーダーなどの支援技術ソフトウェアは、内容の順番を解釈し自動的に読み上げ出来ます。しかし、タグ付きではない場合は、PDFを開くためのビューア側で内容の順番を予測して順番を整えます。参考 → Adobe Acrobat Pro * PDF にタグ付けする

NVDAヘルプデスクでは、この現象を確認しました。

タグ付けされていないPDFは、Acrobat Reader DCを使うと読み上げ順序の予測を行っています。従って、ある程度整えられて読み上げ可能です。しかし、ウェブブラウザ内蔵のビューアは整えないで読み上げてしまいます。

そこで、毎回わざわざブラウザで開いた後で更にメニューからダウンロードして、保存したファイルを開いて読むのは手間が掛かりますので、今回はブラウザの設定で直接Acrobat Reader DCを開いて読めるようにする方法についてご案内いたします。

Firefoxの場合

Firefox上で次の操作を行います。

1 Altキーを押し、ツールからオプションを選びます。
2 Tabキーでプログラムグループのリストを選びます。
3 下矢印でPDF文書と読み上げる場所を見つけたら、Tabキーを1回押し、Firefoxでプレビュー表示の部分で下矢印を押し、Adobe Acrobat Reader DCを使用を選択します。

これで、インターネット上のPDFファイルをFirefoxで開けるようになります。

詳細はこちらの公式サポートでご確認いただけます。

Firefox内蔵の PDF ビューアを無効化して他のビューアを使用するには

support.mozilla.org/ja/kb/disable-built-pdf-viewer-and-use-another-viewer#firefox:win10:fx60

Chromeの場合

Google Chrome で次の操作を行います。

拡張機能でAdobe Acrobat Readerを追加することもできますが、一部のメニューを読み上げ出来ないケースがあるため、この後記載する常時ダウンロードする設定をお勧めします。

尚、拡張機能については、こちらの公式情報をご確認ください。

Chromeから Acrobat Reader で PDF を開く
helpx.adobe.com/jp/acrobat/kb/open-in-acrobat-reader-from-chrome.html

常時ダウンロードする方法

1 Alt+Fでメニューを開き、上矢印で「設定」を選びます。
2 Shift+Tabで「詳細設定」を選びEnterを押します。
3 Tabキーで「コンテンツの設定」まで進みEnterを押します。
4 Shift+Tabで「PDFドキュメントボタン」を選びEnterを押します。
5 「PDF ファイルを Chrome で自動的に開く代わりにダウンロードする」トグルボタンをスペースまたはEnterで「押されています」と読む状態にします。

以上で設定は完了です。

開き方

1 読みたいPDFのあるページにアクセスします。
2 PDFへのリンクでEnterを押すとダウンロードが始まりますので、F6でダウンロードされたPDFのファイル名が読まれるところを探します。Enterで開けます。
また、一度閉じてしまった場合はCtrl+Jでダウンロードリストを開き、TabキーでダウンロードされたPDFファイルを選びEnterを押すことで、Adobe Acrobat Readerで開けます。

※Windows10パソコンをご購入された方々へのご注意と予備手順

Windows10では初期設定でPDFファイルをEdgeで開くようになっていますので、Adobe Acrobat Reader DCで開けるようにする必要があります。

以下、手順です。

1 初めにAdobe Acrobat Reader DCがお使いのパソコンにセットアップされていることを確認します。
セットアップされていない場合は、Adobeの公式サイトからダウンロードし、インストールします。
2 Windows+Iで設定を開き、そのまま「きてい」と入力し、下矢印を押すと、検索候補に「既定のアプリ」が出るので、Enterを押します。
3 Tabキーで「アプリによって規定値を設定する」を選びEnterを押します。
4 Adobe Acrobat Reader DCを選びEnterを押します。
5 Tabを1回押し管理でEnterを押します。
6 TabキーでPDFを探しEnterを押します。
7 「アプリを選ぶ」と読まれますので、Tabキーで「Acrobat Reader DC」に切り替えます。
8 Alt+F4で設定を閉じ、エクスプローラーでパソコン内のPDFファイルを開こうとして、Acrobat Readerが起動すれば設定完了です。

NVDA 日本語チームから NVDA 2017.4jp のリリース

NVDA日本語版の翻訳・開発を手がけるNVDA日本語チームより NVDA 2017.4JP のリリース案内がありましたのNVDA日本語版の翻訳・開発を手がけるNVDA日本語チームより NVDA 2017.4JP のリリース案内がありましたので
ご紹介します。

バージョン2017.4JPでは、Skepe Desktopのチャットの不具合の暫定的対応を行いました。
また、実験的な機能として、点字ディスプレイからの文字入力で日本語カナと六点漢字の入力テーブルが選べるようになりました。

なお、私たち NVDA ヘルプデスクは、本バージョンも含めたサポートを行います。詳細は こちらのサポート案内より

ここから —–
無料(オープンソース)の Windows 用スクリーンリーダー
NVDA (NonVisual Desktop Access) の
日本における開発コミュニティである NVDA 日本語チームは、
2017年12月7日に NVDA 2017.4jp をリリースしました。

ダウンロード
i.nvda.jp/

Windows 10, 8.1, 8, 7の32ビット版および
64ビット版に対応しています。
Windows 8 以降ではタッチ操作が利用できます。
NVDA 日本語版のライセンスは GPL v2 です。

NVDA は多くのアプリに対応し、
インストール不要で利用できるポータブル版、
アドオンによる機能拡張など、さまざまな特長を備えています。

NVDA 2017.4 の改良点は、
Skype Desktopのチャットの文字変換が出来ない不具合の暫定的対応、ネットラジオレコーダー7への暫定的な対応、 ラップトップやタブレットで NVDA を使用したときに電源の接続や切断、画面の向きの変化などを報告する機能の追加などです。

NVDA 日本語チームがリリースする NVDA 日本語版は、
オーストラリアの非営利法人 NV Access がリリースする NVDA 本家版に
日本語の音声エンジンと点訳エンジンを追加するなど、
日本語 Windows 環境のための改良を行っています。

NVDA 日本語版 2017.4jp の主な改良点:

• ラップトップやタブレットで NVDA を使用したときに電源の接続や切断、画面の向きの変化などを報告するようになりました。
• Skype Desktop のチャットでの日本語文字入力の不具合に対する暫定的な対応を行いました。
• Microsoft Edge で見出しジャンプをするときの報告の不具合を修正しました。
• アクセシブルな数式を含む Kindle 電子書籍において、数式コンテンツの読み上げと対話的なナビゲーションができるようになりました。
• Azardi e-book reader に対応しました。
• ネットラジオレコーダー7への暫定的な対応を行いました。
• 実験的な機能として、点字ディスプレイからの文字入力で日本語カナと六点漢字の入力テーブルが選べるようになりました。

このリリースの詳細は以下をご参照ください。

本家版 2017.4 の更新内容

www.nvda.jp/nvda2017.4jp/ja/changes.html

日本語版 2017.4jp の更新内容

www.nvda.jp/nvda2017.4jp/ja/readmejp.html#toc64

(以上)
ここまで —–