NVDAの点字対応状況(日本語変換IMEとの関係)

点字ディスプレイ使用時の日本語変換IMEについて説明します。

下記、NVDA2016.2で動作検証しています。また、ATOK2015以降、Microsoft IME、Microsoft Office IME2010、ソーシャルIMEで検証しました。

これら日本語変換システムにおいて、問題なく点字表示できることを確認済みです。

しかし、グーグルIMEに関しては不具合があります。

日本語変換するときに、スペースキーで変換する場合、二つ目まで正常に点字表示されますが、三つめの候補から点字表示が変わりません。(音声読み上げは正常です)

さらに、スペースキーでなく、上下キーで移動しようとすると、そこで変換が決定されてしまいます。

グーグルIMEのこの現象の回避方法は、スペースキーで移動しながら三つ目以降の候補では、Altキーを押してからスペースキーを押すと、点字に変換されて表示されます。

不思議な現象ですね。これは、不具合かもしれませんので、今後、開発をされている方に改善を要望したいです。

NVDAの点字対応状況(各レビューモードにおける点字表示の挙動)

下記の内容は、NVDA 2016.2の環境で確認しています。

NVDA + ページアップ または NVDA + ページダウンキーで「オブジェクトレビュー」「ドキュメントレビュー」「画面レビュー」のモードを切り替えることができますが、これらレビューモードにおける点字表示の挙動について説明します。レビューモードそのものの理解については、NVDAユーザーガイドの「5.6. レビューモード」です。

下記の操作のうち、点字表示の追従モードの切り替えは、 NVDA + CTRL + T です。検証は、メモ帳で確認しました。ウェブブラウザだと若干動作が異なる場合があります。

内容を読み解くには、レビューカーソルの理解が必用なのですが、若干NVDA固有の仕様もあるように思われます。音声では読み上げるのに点字だと表示が変わらない場合の参考にしてください。

点字表示が変わらない場合には、レビューカーソルを使います。テンキーの7や9でレビューカーソルを動かすと、それにともなって点字表示も動的に変化します。

●オブジェクトレビューモード時の挙動について

  • 「点字はレビューを表示」は、上下矢印キーでの追従も、レビューカーソルの追従もできます。
  • 「点字はフォーカスを表示」は、上下矢印キーでの追従も、レビューカーソルの追従もできます。

●画面レビューモード時の挙動について

  • 「点字はレビューを表示」は、上下矢印キーの追従はしません。つまり、点字表示は変わりません。レビューカーソルは追従します。
  • 「点字はフォーカスを表示」は、上下矢印キーを追従します。レビューカーソルは追従しません。

●ドキュメントレビューモード時の挙動について

  • 「点字はレビューを表示」では上下矢印キーでの追従も、レビューカーソルの追従もできます。
  • 「点字はフォーカスを表示」では上下矢印キーでは追従しますが、レビューカーソルは追従しません。

また、点字ピンディスプレイ使用時、アプリによっては、ときどき点字表示が変わらなくなるときがあります。そうしたときに、オルトキーを2回押すと点字表示が更新されるがよくあります。テクニックとして覚えておくと良いかと思います。

Quick Windows Sequencer (QWS) 日本語化ファイルを公開

概要

 この度、NVDAヘルプデスクは、MIDI再生・録音・編集ソフト「Quick Windows Sequencer」(QWS)日本語化ファイルを作成し配布いたします。

 QWSは、James Bowden氏が作成したソフトで、どの操作も NVDA での使用が出来るようになっています。

・配布元 QWS homepage
http://www.andrelouis.com/qws/

NVDAヘルプデスクは、ソフト及びドキュメントの日本語翻訳の作成、公開について、James Bowden氏より許可をいただきました。

 日本語化ファイルを使用することで、QWSを日本語で使用出来ます。

 また、使用方法などの説明の書かれたドキュメントについても、日本語版を作成しました。

ダウンロード

QWS本体のダウンロードについて

  • まず、開発元の作者のページよりインストールするためのプログラム本体をダウンロードします。インストールプログラムのダウンロードページはこちらです。
  • 次にNVDAを使用していれば、見だしジャンプナビゲーション “H” を使います。
  • すると「Main Program Downloads」と読み上げる箇所にジャンプします。
  • タブキーを1回押します。
  • するとインストールプログラムのリンクにフォーカスします。
  • エンターキーを押してダウンロードを開始します。(ダウンロード方法は省略します)

QWS本体のインストールについて

  • インストールプログラムを実行すると下記のメッセージが表示されます。そのままエンターキーを押します。
    Welcome to the QWS Setup program
    This program will guide you through the installation of QWS.
    You should close all other applications before starting Setup.
    Click Next to continue.
  • 次に下記のメッセージが表示されます。そのままエンターキーを押します。
    Space required: 996.0KB
    Setup will install QWS in the following folder. To install in a different folder, click Browse and select another folder. Click Install to start the installation.
  • 次に、下記のメッセージが表示されます。そのままエンターキーを押します。
    Do you want QWS to be the default program for opening MIDI and System Exclusive files from Windows?
  • 最後に、下記のメッセージが表示されます。そのままエンターキーを押します。
    Installation complete
    QWS has been successfully installed on your computer.
    Click Finish to exit Setup.

日本語化ファイル使用方法について

  •  ダウンロードファイル名は qwslng.zip です。zipで圧縮されており、qwslngフォルダにqws.lngというファイルが入っています。日本語化するには、フォルダ内のqws.lngを使います。
  • qws.lngをクリップボードにコピーします。
  • 次にQWSのプログラムがインストールされたフォルダを開きます。プログラムフォルダは、通常、64ビットなら C:\Program Files (x86)\QWS です。
  • このフォルダにオリジナルのlngファイル(言語ファイル)がありますので、予め別のファイル名に変更しておきます。たとえば qws-org.lng とします。
  • 先ほどクリップボードにコピーしておいた qws.lng ファイルを貼り付けます。
  • 以上で日本語化の完了です。

(注:QWSソフトウェア上で開かれるヘルプは英語のままとなります)
 ヘルプファイルqwshelpjp.rtfは、そのままワードやワードパッドなどでお読み下さい。

 日本語訳の誤字・誤訳等を発見された方は、次のメールアドレス

nvdahelp☆center-aikoh.net

までお知らせ下さい。修正いたします。(メールアドレスの☆を@に修正して下さい)

(日本語翻訳: 野々垣美名子、九曜弘次郎 )

修正版 NVDA 2016.2.1JP リリース

先日こちらで紹介した NVDA 2016.2JP で新しく追加された Microsoft Office Word 向け読み上げ機能「文章校正の結果の報告」によってワードがクラッシュする不具合があり、暫定的な対策としてこの機能を無効化した修正プログラムが配付されています。

2016.2.1JPへ更新するにはNVDAメニュー→ヘルプ→更新を確認から可能です。

NVDAの点字対応状況(点字表示の情報量を調整するTIPS)

NVDA設定に「オブジェクトの表示」の項目があります。

この中の「ツールチップ情報の報告」にチェックが入っていると、点字利用者は、肝心の項目表示がすぐに消えてこの点字表示が残ってしまいます。そのため、使いにくいです。初心者については、このチェックは外しておくことをおすすめします。

次の「バルーン情報」も同じです。最初は外しておきます。

その他、NVDAには「書式情報」に関する設定もあります。これらの設定項目については、初期状態ではすべてにチェックが入っていますが、チェックが入っているということはその情報を通知したり報告するようになるわけであり、情報量が多くなります。そのため、チェック項目が増えていくと、それだけ点字による情報も大量になります。このあたりは、点字初心者、またはパソコン初心者はまずはシンプルな表示にしておいて、順次慣れてきたら、チェックを自分で入れてみて、表示を確かめていくのが良いかもしれません。

ただ、必要のため、またはテストのためにチェックを入れて、そのまま忘れてしまい、「表示がおかしくなった!」と慌てる場合もあります。この場合、標準で良いと思われる設定になっているときに、いったんその設定情報を保存しておくとよいです。

方法は、 NVDAメニューから上下矢印キーで「設定情報の保存」を見つけてエンターキーを押しておきます。

そして、何か設定状況がわからなくなったときに、NVDA+Ctrl+R」を押すと、上記で保存した状態に戻すことができます。覚えておくと便利ですよ。

ただ、こちらでもよく経験するのですが、音声は出ていても、点字が動かなくなり、上記のショートカットも効かないことがあります。その場合は、NVDAを再起動するショートカット Ctrl + Alt + N で終了・再起動をかけて戻ることが多いです。このあたり、点字ピンディスプレイを利用しているとしばしば遭遇します。

NVDAの点字対応状況(文章のレイアウトについて)

前回の点字設定の続きです。

NVDA設定の「点字設定」に「段落単位で読む」という項目があります。最初のうちは、チェック無しにしておく方が読みやすいです。

※XPリーダーなどからNVDAに移ると、
こうした項目がなかったので、とまどうからです。

次に「可能な場合単語が切れないようにする」という項目があります。ここも、善し悪しなのですが、点字を読む、と言う立場からすると、チェックを入れておくと、単語の途中で点字が切れないので
読みやすいです。

ただし、気を付けないといけないのは、例えばMail addressなど、またURLなどのように、長い点字になる単語がある場合、次の行に送られてしまうため、読み手が気がつかない可能性があります。

例えば、ボイスポッパーのアドレス帳など最初に名前が表示されて、そのあとアドレスが表示されるケースでは、アドレスは長いので、1行には名前だけしか表示されていません。読み手はうっかりアドレスが書かれていないと間違います。

NVDA 日本語チームから NVDA 2016.2jp のリリース

NVDA日本語版の翻訳・開発を手がけるNVDA日本語チームより NVDA 2016.2JP のリリース案内がありましたので
ご紹介します。

バージョン 2016.2 は、

* JTalk 依存ライブラリの更新と mei 音声の調整
* 日本語点訳における数字と記号の処理、その他の点訳の修正
* 書式の報告におけるウィンドウの位置の調整

が含まれています。

特に日本語版に最初から含まれているJTalkのmeiの音質がだいぶ変更されています。翻訳も、今回も細かい修正が行われています。
(いろいろと好みが分かれそうな印象を持ちます)

なお、私たち NVDA ヘルプデスクは、本バージョンも含めたサポートを行います。詳細は こちらのサポート案内より

ここから ——————–

無料(オープンソース)の Windows 用スクリーンリーダー
NVDA (NonVisual Desktop Access) の
日本における開発コミュニティである NVDA 日本語チームは、
2016年6月2日に NVDA 2016.2jp をリリースしました。

インストーラーのダウンロードはこちらからどうぞ:

http://i.nvda.jp/

Windows 10, 8.1, 8, 7, Vista, XP(SP3) の32ビット版および
64ビット版に対応しています。
Windows 8 以降ではタッチ操作が利用できます。
NVDA 日本語版のライセンスは GPL v2 です。

NVDA は多くのアプリに対応し、
インストール不要で利用できるポータブル版、
アドオンによる機能拡張など、さまざまな特長を備えています。

NVDA 日本語チームがリリースする NVDA 日本語版は、
オーストラリアの非営利法人 NV Access がリリースする NVDA 本家版に
日本語の音声エンジンと点訳エンジンを追加するなど、
日本語 Windows 環境のための改良を行っています。

変更点の概要は以下の通りです。

1. 本家版 2016.2 の主な変更点

* 入力中のスペルの誤りの報告
* Microsoft Word における文章校正の結果の報告
* その他の Microsoft Office 対応に関する改良と修正
* 書式の報告コマンドを2回続けて押すと書式をブラウズモードで表示

2016.2 本家版の変更点の詳細

* http://www.nvda.jp/nvda2016.2jp/ja/changes.html

2. 日本語版 2016.2jp の変更点

* JTalk 依存ライブラリの更新と mei 音声の調整
* 日本語点訳における数字と記号の処理、その他の点訳の修正
* 書式の報告におけるウィンドウの位置の調整

2016.2jp の変更点の詳細

* http://www.nvda.jp/nvda2016.2jp/ja/readmejp.html#toc65

(以上)